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2016/10/20

高橋みなみ、カン違いの終焉。

元AKB48の高橋みなみというひとがいて、ソロデビューアルバムが売れなかったのだという。
名だたるアーティストに曲を依頼したというのに、世間の反応はさっぱり。
PVを見たけど、「シロウトのカラオケに毛が生えたみたいなもの」という感想以外持ち得ない。

http://www.cyzo.com/2016/10/post_29979_entry.html 


高橋みなみは、「外見では勝負しないけれども、アイドルをやっているひと」ということでいいのだろうか。
オシの強いブサイク。ブスを数十人集めて平均顔を作ったらこういう顔つきになるんじゃないだろうか。

アイドル業界でもブス専は幅を利かせているということなんだろうか?


2016/10/16

黒史郎『貞子VS伽椰子』 は映画の小説化ではない。

話題の映画で、原作小説や漫画がないものは、ノベライズされたものが出版される。
作品によっては、原作があってもノベライズが出ることがある。

ノベライズを立ち読みしてみると、映画と全く同じ筋立てで同じセリフで書かれていることが多い。
あとがきを読むと、「シナリオを元に大急ぎで書いた」などと記している書き手もいる。そういうことをあとがきに記すのも、そのまま載せるのも野暮な話だと思う。

白石晃士監督の『貞子VS伽椰子』は、2冊のノベライズが出版されている。
そのうちの1冊、黒史郎の作品は映画とはタイトルが共通しているだけだった。






『貞子VS伽椰子』 白石晃士の大エンターテインメント・ホラー

買いものをしに、香港に行った。

街を歩いていると、 『貞子VS伽椰子』のポスターがあった。
ネットで時間を調べてみたら、近くにあるシネコンでやってた。
前から見たいと思いながらも見逃してしまっていたのだ。
これは絶好のチャンスだと思ったので、観にいった。




『貞子VS伽椰子』を観終わって、とても楽しい気持ちになった。
クライマックスは得体の知れないエネルギーが充満しており、そのエネルギーを浴びたみたいな気がした。

貞子と伽椰子の対決という、かつてソーシャルメディアを賑わせたエイプリールフールの嘘記事の企画が本当に実現したのだ。
しかも、『戦慄怪奇ファイル コワすぎ!』シリーズで一部で熱狂的な支持を集める白石晃士が監督という夢のような展開だ。



2016/10/10

見ると頭が悪くなる映画|ローランド・エメリッヒ 『2012』

<世界の終わり>を描いた映画は魅力的だ。

現実では目にすることができないものを画にして見せてくれる、それこそ映画のすばらしい点のひとつだ。
ただ、世界の終わりを魅力的に描けている映画は多くはない。


2012 スタンダード版 [DVD]

例えば、ローランド・エメリッヒが監督した『2012』を見る。
レンタルDVDなら、100円レンタルだ。

この映画の世界では全地球的な地殻変動の発生で、陸地がほとんど水没した。
人類が滅亡、中国のヒマラヤでひそかに建造された「箱舟」に残された人類が乗り込む。
この映画は<滅び>の景色が最大のセールス・ポイントになっている映画だ。

「マヤ暦によると、2012年に人類は滅亡する」という話が世界中に広まったためか、この映画は大ヒットを記録した。




2016/10/08

呪いの心霊ビデオと制作費と現場の貧困。


おわかりいただけたであろうか。

投稿型の心霊ビデオで、「霊」が映っている箇所をリピートする前にナレーターが必ずいうコトバだ。
これから、「霊」を見せて説明するよというサインである。

 「おわかりいただけたであろうか」は、『ほんとにあった!呪いのビデオ』初期からナレーションを担当してきた中村義洋が最初に使ったのではないかと記憶する。
中村義洋は映画監督として名を成して、話題作を手がける人だ。
いま、他の心霊ビデオでもナレーターは 「おわかりいただけたであろうか」と判で押したように言うのだ。

ちょっとばかり「おわかりいただけたであろうか」を見てみよう。



おわかりいただけたであろうか。
UFOが出現したのでビデオで撮影していたら、脚が映った。このビルではかつてOLの飛び降り自殺があったという。
なお、UFOも映っているそうだ。


おわかりいただけたであろうか。
防波堤で釣りをしていた人がビデオ撮影していて、偶然捉えたのである。


おわかりいただけたであろうか。
廃墟となった遊園地の、もう使われていないロープウェイを撮影したところが、窓から覗き込む何者かが映ったのである。




レンタルDVD屋さんには「心霊」のコーナーがあって実話系/実録系ビデオが置いてあるはずだ。
霊がこんなに撮られているのだ。

すごいと思わないか。

映画はメジャーな娯楽ではない。

「映画見てますか」
「はい」
「『シン・ゴジラ』はご覧になりましたか」
「あれ、映画館でやってるんですよね。テレビでやったら観ますよ」

大ヒット映画があったとしても、世間ではこういう会話がかわされている。

映画館で映画を鑑賞することは、日本ではマイナーな娯楽でしかない。






日本人の約7割・8580万人もの人びとは、映画館に行かない。

月に1回以上・年間28本映画館に行く人と、月に1回映画館に行く人が映画という娯楽産業を支えているのだ。

平日、映画館に行くとガラガラであることが多い。
土日とか、長い休みの時期とか、ブロックバスター映画が公開された直後くらいは人で埋まるけれども、平日はそんなに人がいない。
これで経営が成り立つのだろうかと、首を傾げたくなる。

2016/10/05

『キューティー・ハニー』もリブート。『CUTIE HONEY –TEARS-』

『キューティー・ハニー』がまたもや映像化された。
『CUTIE HONEY –TEARS-』というタイトルで、実写映画としては、2004年の庵野秀明版以来だ。
庵野秀明が『シン・ゴジラ』として『ゴジラ』をリブートした年に、東映は『キューティー・ハニー』を再び作った。

『キューティー・ハニー』というと、ヒロイン・如月ハニーのエロいシーンくらいしか期待されていない。
マンガには変身途中で裸になるという決め事があるのに、映画にはそれがない。

今回の『CUTIE HONEY –TEARS-』は、ダメだ。







恐怖の視聴者投稿心霊ビデオを見ませんか。

投稿者の近所には、人の住んでいない家があるという。

過去にこの家に住んでいた男が幼児を連れ込んでイタズラし、その後皮膚を剥がして殺害したとのだという。しかし、新聞などの記録はない。
小さな子供が通るとこの殺人犯の霊が子供をさらってしまうという噂がある。
投稿者は、面白半分に幼い妹を連れて友人とこの家で肝試しをした。



そして、怪異に遭遇するのである。



2016/10/02

非日本映画的な日本映画『シン・ゴジラ』

『シン・ゴジラ』は凄まじいスピードで私たちを非日常に連れ去る。
私たちは、劇中にいる人々が感じるであろう恐怖や諦念や絶望を共有しつつ、終局に安堵しつつ映画館を出る。




『シン・ゴジラ』は情緒的な場面と絶叫と泣き叫ぶ人と無駄なセリフや物語を停滞させてしまう愁嘆場がない。ヘタクソなタレントだかアイドルが稚拙な演技で泣き叫んだりするような遅滞が一切ない。
怖ろしい情報量のお話を、人を惹き付ける映像、ときに怖ろしい映像で描ききった。

誰も見たことのないお話を誰も見たことのない語り口で2時間にまとめた。
すばらしかった。
「日本映画らしからぬ」という、褒め言葉にも貶す言葉にもなるフレーズを、この映画に対しては賛辞として使うことができる。