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2014/06/19

ゴジラ50周年記念映画『ゴジラ FINAL WARS』のデタラメを評価する。

2004年に公開された『ゴジラ FINAL WARS』は幕の内弁当のような映画だ。

冷蔵庫のなかをを漁って、有り合わせのもので料理を作って弁当箱に詰め込んでみたら、案外おいしい弁当になった。
そういう感じだ。
料理方法もさまざまで、和食中華洋食ジャンクフードにデザートまでバラバラなのが詰め込んである。


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50周年で、しかもゴジラ映画はひとまず終了なので色々と盛りつけてみました。
色々とサービスもしてみましたよ。
そういう映画だ。



2014/06/18

ハリウッド版『ゴジラ』は必見である。

現在私のいる場所では『ゴジラ』が公開されているので、3D版を見てきた。




芹沢博士は、古い懐中時計を米軍空母の艦長に見せて言う。
「この時計は、1945年8月6日に止まったんです」
「広島か」
芹沢は、これは父親の形見であると言う。

2014年ハリウッド版『ゴジラ』は、「核」がカギとなる映画だ。

映画は日本の原子力発電所でのメルトダウンのシーンで始まる。
映画には核兵器と、それを食糧にする怪獣ムトーも登場する。
この映画は、核実験の影響で産まれた怪獣ゴジラを<大自然が遣わした神>として深い畏怖の念を込めて描いている。

本多猪四郎が監督した1954年の『ゴジラ』。
そこで登場し、漆黒の東京を睥睨するゴジラは怖ろしい姿だった。
60年の時を経て、畏怖すべき対象としてのゴジラに立ち返った。
それが今回の『ゴジラ』だ。


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2014/06/09

どうして日垣隆は注目されないのだ?

日垣隆というスーパー作家がいる。
世間ではあまり知られていないのが不思議である。
実績も収入もすごいのだが、なぜだか、そのことが知られていない。
そのすばらしい足跡の一部をみてみよう。

・作家・ジャーナリストとして、著作の総発行部数800万部以上。

・有料メールマガジン「ガッキィファイター」を発行。年間購読料は1万円。
   読者数は13,000人を超えている。
  (※2015年、日垣隆は17,000人の読者を持つと発言)

・8カ国で富裕層・ビジネスマン向けに有料メルマガを発行している。

・著書「日本一電子書籍を売ったけれど、やっぱり紙の本が好き。」において、日本で一番電子書籍を売った作家と公表。

すごいじゃないですか。





2014/06/04

平井和正|スパイダーマンと狼男と使い回し

平井和正は「コンテンツのマルチ展開」の先駆けみたいな作家かもしれない。

漫画の原作を書き、それを基にして小説を書く。
その小説を基にした漫画が描かれ、出版される。
映画化されたこともある。
OVAにもなった。

マルチ展開というよりも、材料を効率的に使い回しているといったほうが正確なのだろうか。同じネタを巧妙に使いまわして、効率よく稼いでいた人なのだな、と思う。

これはマーヴェル・コミックスの代表的な作品「スパイダーマン」の日本版コミックスである。平井和正の原作をもとに池上遼一が作画した。
このコミカライズ、最初の頃は映画評論家・アメコミ評論家として高名だった小野耕世がストーリーを担当していたが、途中で平井和正と交代する。

この作品のストーリーの一部は平井和正の代表的な小説、「ウルフガイ」で使い回しされるのだ。



他にも、漫画原作を元にした小説がある。
漫画原作を小説化する人って、ほかにいただろうか。

漫画原作の小説化って、「売れ残った画に手を加えて値札を書き換える」「古い家具を手直しし、ペンキも塗り直す」といったところか。
それはありだけど、釈然としない。