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2014/10/14

4K映像の時代。豊かな映像規格と貧しい番組内容

 YouTubeで「4K」というキーワードを入れて検索すると、とっても美しい動画がヒットする。ただし、重い。
4K対応のモニタで見ているわけではないので、そのポテンシャルをつぶさに吟味できるわけではないが、映像はきめ細かく美しいのはわかる。それはそうだ。ハイビジョンの4倍の密度があるのだ。
3、4分の映像を見る限り快適だ。

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さて、いずれテレビの規格は4Kに移行していくらしい。
家電業界の新規市場創出と、家電業界につながって利権を漁る連中のシノギでしかないが。

2014/07/22

宇宙戦艦ヤマトの復活だぞ!!@1997年ごろ

1984年の「宇宙戦艦ヤマト 完結編」上映が終わってから、9年後の1993年、「YAMATO2520」制作発表と同時に「宇宙戦艦ヤマト 復活篇」制作がアナウンスされた。
結局制作は開始されなかった。「YAMATO2520」も3話までソフトが発売されて中断した。
西崎義展逮捕、裁判、収監、服役で「宇宙戦艦ヤマト 復活篇」の話は立ち消えた。

が、1997年頃、別の「宇宙戦艦ヤマト」リメイクの話がメディアを賑わすようになった。


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2014/06/19

ゴジラ50周年記念映画『ゴジラ FINAL WARS』のデタラメを評価する。

2004年に公開された『ゴジラ FINAL WARS』は幕の内弁当のような映画だ。

冷蔵庫のなかをを漁って、有り合わせのもので料理を作って弁当箱に詰め込んでみたら、案外おいしい弁当になった。
そういう感じだ。
料理方法もさまざまで、和食中華洋食ジャンクフードにデザートまでバラバラなのが詰め込んである。


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50周年で、しかもゴジラ映画はひとまず終了なので色々と盛りつけてみました。
色々とサービスもしてみましたよ。
そういう映画だ。



2014/06/18

ハリウッド版『ゴジラ』は必見である。

現在私のいる場所では『ゴジラ』が公開されているので、3D版を見てきた。




芹沢博士は、古い懐中時計を米軍空母の艦長に見せて言う。
「この時計は、1945年8月6日に止まったんです」
「広島か」
芹沢は、これは父親の形見であると言う。

2014年ハリウッド版『ゴジラ』は、「核」がカギとなる映画だ。

映画は日本の原子力発電所でのメルトダウンのシーンで始まる。
映画には核兵器と、それを食糧にする怪獣ムトーも登場する。
この映画は、核実験の影響で産まれた怪獣ゴジラを<大自然が遣わした神>として深い畏怖の念を込めて描いている。

本多猪四郎が監督した1954年の『ゴジラ』。
そこで登場し、漆黒の東京を睥睨するゴジラは怖ろしい姿だった。
60年の時を経て、畏怖すべき対象としてのゴジラに立ち返った。
それが今回の『ゴジラ』だ。


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2014/06/09

どうして日垣隆は注目されないのだ?

日垣隆というスーパー作家がいる。
世間ではあまり知られていないのが不思議である。
実績も収入もすごいのだが、なぜだか、そのことが知られていない。
そのすばらしい足跡の一部をみてみよう。

・作家・ジャーナリストとして、著作の総発行部数800万部以上。

・有料メールマガジン「ガッキィファイター」を発行。年間購読料は1万円。
   読者数は13,000人を超えている。
  (※2015年、日垣隆は17,000人の読者を持つと発言)

・8カ国で富裕層・ビジネスマン向けに有料メルマガを発行している。

・著書「日本一電子書籍を売ったけれど、やっぱり紙の本が好き。」において、日本で一番電子書籍を売った作家と公表。

すごいじゃないですか。





2014/06/04

平井和正|スパイダーマンと狼男と使い回し

平井和正は「コンテンツのマルチ展開」の先駆けみたいな作家かもしれない。

漫画の原作を書き、それを基にして小説を書く。
その小説を基にした漫画が描かれ、出版される。
映画化されたこともある。
OVAにもなった。

マルチ展開というよりも、材料を効率的に使い回しているといったほうが正確なのだろうか。同じネタを巧妙に使いまわして、効率よく稼いでいた人なのだな、と思う。

これはマーヴェル・コミックスの代表的な作品「スパイダーマン」の日本版コミックスである。平井和正の原作をもとに池上遼一が作画した。
このコミカライズ、最初の頃は映画評論家・アメコミ評論家として高名だった小野耕世がストーリーを担当していたが、途中で平井和正と交代する。

この作品のストーリーの一部は平井和正の代表的な小説、「ウルフガイ」で使い回しされるのだ。



他にも、漫画原作を元にした小説がある。
漫画原作を小説化する人って、ほかにいただろうか。

漫画原作の小説化って、「売れ残った画に手を加えて値札を書き換える」「古い家具を手直しし、ペンキも塗り直す」といったところか。
それはありだけど、釈然としない。

2014/05/15

宇宙戦艦ヤマトの堕落史5|宇宙戦艦ヤマト 完結編

「宇宙戦艦ヤマト 完結編」が公開された1983年は、りんたろう監督の「幻魔大戦」が公開された年だった。
「幻魔大戦」を見に行って、大友克洋の画がアニメで動いていることに驚いた。
映画冒頭、女の占い師が幻魔侵攻を告げる場面、アングラの小劇団の芝居みたいだと思ったら、声が白石加代子で、とても印象的だった。


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それがつよく印象に残ってる。
と、他の映画のことを書いた。
「宇宙戦艦ヤマト 完結編」はあまり印象に残っていない。
長かったな、という記憶はある。エンディングがだらだらした感じだったのも何となくお覚えている。
敵となるディンギル帝国もヤマトの最期も印象が薄いのだ。



地球の危機を救うために、ヤマトは自爆する。
そのラストまで盛り上がらない話がダラダラ続いた。

『宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟』

『宇宙戦艦ヤマト2199』はビジネスとしては大きな成功を収めた。

今回の発表によれば、『宇宙戦艦ヤマト2199』の関連商品の売上げ、市場はすでに100億円を突破しているという。2014年以降も、まだまだ世を賑わせることになりそうだ。
http://animeanime.jp/article/2014/04/21/18376.html
これはすごい。
これまで作られた「ヤマト」のなかで、単一タイトルとしてはもっともお金を稼いだんじゃないか。
その結果として当然のことだが、TVシリーズ終了と同時に映画化がアナウンスされていた。
映画化については、「完全新作」と告知されていた。しかし、ネットではTVシリーズを再編集して新作カットを入れて公開するんじゃないかなど、色々と噂が飛び交っていた。
正式な発表によれば、2014年12月に新作劇場映画 『宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟』が公開される。それに先立って、10月には総集編『宇宙戦艦ヤマト2199 追憶の航海』が公開される。
いずれも、「宇宙戦艦ヤマト40周年記念」の企画の一環だという。


実際のところ、「宇宙戦艦ヤマト2199」が儲かったから新作でもっと儲けようということなんだけど。

2014/05/13

果たしてアイドルビデオは儲かるのか?

映像ソフトのなかで「アイドルビデオ」もしくは「イメージビデオ」と呼ばれるジャンルは市場規模はさして大きくはないと思うけど、コアなファンを持っているんじゃないか。
秋葉原や新宿のDVD屋でアイドルビデオコーナーをチェックすると、 けっこうな数のタイトルが出ていることに驚く。
水着姿の女の子が写ったジャケットがズラリ並んでいる。「アイドル」と名乗るひとの多さには驚く。小学生から30代まで年齢も幅広い。
で、人気を集めるているのは、「巨乳アイドル」のタイトルだと思う。


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売場を見ていて知りたいと思うのは、「アイドルビデオ」を出したら、どのくらい儲かるんだろうかということだ。
アイドルビデオの1本あたりの制作費はいくらぐらいなんだろう。

2014/05/06

「宇宙戦艦ヤマト2199」と高齢化したおたくと。

2013年の9月。TV版「宇宙戦艦ヤマト2199」の最終回では、エンディングの余韻に浸る間もなく、2014年に新作映画公開という告知が流れた。
驚いたのと同時に、どこか納得するものがあった。
「宇宙戦艦ヤマト2199」の放映が終盤に近づくにつれ、終わるということに寂しさを覚え、<続きを見たい>という思いがあったからだ。
私はすっかり「宇宙戦艦ヤマト2199」に魅入られてしまった。この作品には惹きつける力が宿っていた。

見終わって、思う。

「宇宙戦艦ヤマト2199」は「宇宙戦艦ヤマト」のリメイクではない。
「宇宙戦艦ヤマト」を材料にした、まったく新しい作品である。




そう考えたほうがすっきりする。
そう言ったほうが、最初のテレビシリーズ、「さらば宇宙戦艦ヤマト」以降の一連の作品を信奉する人々にとってもいいだろう。

「宇宙戦艦ヤマト2199」は、「宇宙戦艦ヤマト」とは別のものだ。
だが、そう思わない人々がいるようだ。

2014/05/02

爆笑と失笑のホラー|貞子3Dと貞子3D2

名画座で3本立て500円くらいでざっと6時間くらい時間をつぶす。
そういう経験は悪くなかった。
3本立てで上映される映画はというと、だいたいはB級でありゲテモノであり、駄作だった。それでも上映している間は楽しく鑑賞できた。
名画座がほぼなくなった今だったら、DVDでしか見られない映画、100円で借りられるDVDになるのだろうか。「ブックオフ」の中古DVD売場でも100円しか付かない、そんな映画が多かったんじゃないか、と思う。

さて、「貞子3D」と「貞子3D2」である。
ゲテモノ映画だ。

「貞子3D」と「貞子3D2」は、名画座で見たい映画だと思った。できれば、ハリウッドで作られた「呪怨3」あたりと3本立てで。
この映画に1800円にポップコーンだとか飲み物代を払ったことを、まず間違いなくはげしく後悔するだろうから。




2014/04/08

おっぱい見せろ! 009ノ1 THE END OF THE BEGINNING

石ノ森章太郎という名を目にする機会は、思いのほか、少なくないのではないだろうか。

名前に一定の集客効果があるのか、遺族の著作権管理がしっかりしているのか狡猾なのかは知らないが、もはや原作漫画とは何の関係性も見いだせない平成「仮面ライダー」原作者として記されたり、「サイボーグ009」が久々にアニメ映画化されたりしている。





『009ノ1 THE END OF THE BEGINNING』は石ノ森章太郎生誕75周年記念作品なのだという。
監督は坂本浩一。
特撮ドラマの世界では有名で、「仮面ライダー」や「ウルトラマン」のTVドラマおよび劇場版映画を何本か撮っている。雨宮慶太以降、ひさびさに名の売れた特撮ドラマの監督である。

2014/03/21

「ほんとにあった呪いのビデオ」が好き。

私は、霊が映っている映像が大好きだ。 
                                       
日常では目にするはずがない何ものか、異形の存在がふと出現する様子に興奮を覚える。
その興奮を味わいたい一心で、心霊映像と名のつくものに片っ端からあたっている。
映像の中に出現し、動き、消える幽霊。
それがポイントだ。

ビデオに映りこむ幽霊が増えている。
もとい、幽霊が映りこんだビデオが増えている。
 
まさかこれは、ビデオカメラが安くなって普及、さらには動画録画機能が付いたスマートフォンの登場による効果だとでも言うのだろうか。

レンタル用DVDのなかで、「心霊もの」「実話怪談」って人気が高いのではないだろうか。コーナーにはたくさんのタイトルが並んでいる。

心霊者は、動画の時代である。
ビデオカメラや、動画を撮影できるスマートフォンやデジカメが普及しているからなのか、「霊を捉えた映像」が次から次へと出てくる。
「心霊写真」は主役の座を動画に譲った。写真の片隅にぼんやりと何者かの顔らしきものが写っている、そんなものではなく、霊たちは動画のなかにゆらりと出現して人を驚かせるようになったのだ。
私は、そういう映像を見るのが好きなのだ。
とても臆病なのに、見てしまう。
顔を手で覆って、指のすき間から怖い映像を見て、悲鳴を飲み込みながら見ている。

なかでも、シリーズが55本、総集編やエクストラを含めると60本を超える、「ほんとにあった呪いのビデオ」が大好きだ。



本投稿はお祓いを済ませておりません。

2014/03/10

平井和正の言霊はどこにいるのか。

平井和正はどうしているんだろうか。




検索すればなんらかの情報が得られると思っていたが、平井和正の現状って、よくわからないのだ。
公式サイト「ウルフガイ・ドットコム」の掲示板を使って行われていた「近況報告」は、2008年10月で止まってしまった。近況の最後のエントリーは「ブログの準備であります」とあるが、本文では読者から多数の進言があったので、ブログはやめると書いてある。
新聞や雑誌などにはまず登場しない人なので、以降、近況はわからなくなってしまった。


2014/03/06

宇宙戦艦ヤマトの堕落史3|宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち

「宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち」は、「宇宙戦艦ヤマト2」によって「さらば宇宙戦艦ヤマト」の世界を黒歴史としたのち、新しく作られた<分岐した世界>を舞台にしている。「テレフィーチャー」と銘打って、テレビ用映画として作られ、放映された。


 <分岐した世界>とは、ヤマトでお金儲けするために創造された世界だ。

儲けたお金は主として西崎義展の豪華クルーザーやそこで繰り広げられた若い女をはべらせての酒池肉林の饗宴、グレネードランチャーや小銃などの火器による武装、麻薬をキメ、高い酒を飲むといいった快楽の費用に化けたのだ。



2014/03/05

西崎義展の逮捕と溺死は陰謀だ!


西崎義展の逮捕、西崎義展の溺死は陰謀だとする説を唱える人がいる。


どこかの秘密組織にでも殺されたとでもいうのだろうか?



なお、このエントリー自体、ゲルショッカーの陰謀である。



2014/02/28

宇宙戦艦ヤマトの堕落史1|The Begining

「宇宙戦艦ヤマト 復活篇」に対する深い失望から3年、2013年9月、「宇宙戦艦ヤマト2199」は好評のうちに放映を終えた。
昔からのヤマトファンの多くにとって、「宇宙戦艦ヤマト2199」が放映された半年は夢のような時間だったのではないだろうか。
また、ヤマトファンであり続けたことで負ったこころの<傷>が癒やされた時間ではなかっただろうか。

少なくとも、私はそうだった。

宇宙戦艦ヤマトの堕落史0」で書いたように「宇宙戦艦ヤマト」のファンになった人たちは、 ある時期からヤマトファンであることに傷を負うことになった。
かつて夢中になった「ヤマト」に泥にまみれ、転落していく様子を目の当たりにしてきたからだ。
彼ら、彼女らは「さらば宇宙戦艦ヤマト」以降に作られた「ヤマト」と名乗る作品の出来のひどさ、「ヤマト」の周辺に起きたひどいスキャンダルに心を痛めてきたのだ。

ファンは、最初の「宇宙戦艦ヤマト」の面影を追いかけて映画館に足を運ぶ、もしくはチャンネルを合わせては失望を味わうという繰り返しだった。

予兆めいたものは、1977年「宇宙戦艦ヤマト」の劇場版映画の前後にすでに現れていた。
だって、この「映画」、もともとはタダで見せていたものなんだぜ。それに値札つけて売り始めたんだぜ。




宇宙戦艦ヤマトの堕落史2|さらば宇宙戦艦ヤマトとヤマト2

「さらば宇宙戦艦ヤマト〜愛の戦士たち〜」は1978年8月に公開された。
映画は大ヒットして、アニメ映画の興行記録を樹立した。

ラストシーンでは、ヤマトがガトランティスの超巨大戦艦に特攻した。
字幕が出て、ヤマトは古代進と森雪の亡霊もろとも宇宙に散った。

この映画、公開時に「Arrivederci YAMATO」という外国語タイトルがついていた。arrivederciというのは、イタリア語で「さようなら」という意味だ。
このタイトルは、西崎義展の趣味なんだろうか。作品に強権を振るえるのはプロデューサーしかいないから、だぶんそうなんだろう。

arrivederci」をする直前の場面。
このカットは安彦良和作画。安彦タッチがとても印象的。





知っての通り、「さらば」とはならなかったわけだが。